短編ホラー小説「失跡」
- 2017.07.07 Friday
- 05:17
〜フィクションです〜
警察署の取調室にて、一人の女性が
国家教員試験予備校の 4人の失跡事件について、尋問を受けている。
この女性の名は、カズヨ。
失跡した4人は、
30代後半女性:清水、50代男性:仲尊、
60代女性:ベルエポック ヨシコ(日系2世)、
40代男性:藤井
混乱しているカズヨは、しきりに 四人に まるで監視されていたと主張。
ことの始まりは、興味本位で 自分の悪運を払うために
霊媒師に祈祷を頼んだことからだと主張した。
失跡した四人は、従業員とクラスメートで
予備校入学の直前から 高すぎる受講料や
四人とも この地方の方言がないことに違和感を感じていた。
四人はカズヨが高校の頃から、近所に住んでいたようである。
しかし、カズヨは 1度も会ったことがなかったらしい。
パニック症候群寸前のカズヨは、捜査官に
カズヨ:「高校生の頃から、いく先々で 先回りされていたんです!!」
捜査官:「どういうことですか? 落ち着いてください。」
カズヨ:「私が接していたすべてのことが、四人が作り上げた虚構 !!!!」
四人が四六時中、映画「スティング」のように
数年も騙し続けていたなんて、ありえないと捜査官は感じた。
第一、カズヨの家は 中流家庭で 犯行動機が見当たらない。
突然、
部下が取調室に飛び込んできた。
焼死体が山林で見つかったらしいのだ。
所持品から、ガイシャは 40歳男性の藤井と鑑識されたらしい。
(藤井は、30歳女性:清水と付き合っていたらしい)
現場には、カイザー社のカミソリが置かれており
手首には、焼身前に 自殺の跡が残っていたそうである。
カズヨは、天丼の乗ったテーブルをひっくり返し、叫んだ。
パニック状態のカズヨ:
「ギャ〜!.... 霊媒師が言ったとり、清水で仲尊が落ちた!」
その後
カズヨは、警察病院へ入院した。
カズヨは、抗精神病薬で自我を失いながら、
四人の 悪霊が この街にやってきて住み着き、
最後に 自分が殺されたのだと言い続けた。
数日後 ....... 京都、岩手、長野で地震が発生。
それ以来、街から凶悪事件が消えた。
しかし、三人の行方は 未だに不明である。
未来、現代、過去 ..... そして 4次元。
カズヨの人格が全て 消えた。
あとがき.......
参照:クリスタルスカルの王国
映画「 暗殺者 」(不知火検校 版)